三原村 星ヶ丘公園の魅力たっぷりのみはらんまんツアー
- 貴重な植物の保護、育成に力を入れ、
- 年中花のある公園
牧野博士が植物図鑑にも描いている絶滅危惧種・ヒメノボタンをはじめ、約630種の植物がある三原村の星ヶ丘公園。こちらをガイドしてくれるのは、三原村出身の金澤京子さん。20数年前に三原村にUターンし、公園の広報活動のためにボランティアで園内の写真を撮っているうちにいつの間にか植物に興味を持ちはじめ、訪れた人たちに簡単な草花の説明なども行っていました。2023年に正式にガイドデビューをして、今では園内ガイドのうち一人として活躍しているガイドさんです。
ガイドをしながら年中公園内の写真を撮っているそうです
金澤さんが案内してくれるのは、園内をぐるっと一周するコース。集合場所から、スイレンの池、散策道、展望台、バイカオウレン植栽地を経由してアジサイ畑へ向かい、元の集合場所に戻ってくる1時間から1時間半の内容です。
スイレンの池をガイドする様子
絶滅危惧種のアサザ。スイレンと同じ水中植物です
最初に目指すスイレンの池には約10種のスイレンがあり、5月から10月頃までの長い期間、色とりどりのスイレンの花が観察できます。他にも、絶滅危惧種の多年草・アサザや、大きな葉が印象的なオオオニバスを観察することも可能です。また、春にはメダカ、アメンボ、イモリなど池の生態系を作っている水辺の生き物も見ることができるので、池の中までよ~く観察してみてくださいね。
池の周りを楽しんだら、次に向かうのは展望台。散策道を歩いて坂道を上がると見えてきます。展望台からは、公園だけでなく十数㎞先の風景を見渡すことができ、ちょっと休憩するのにもピッタリの場所。先ほどまで歩いてきた池や遊歩道を眺めながら、展望台付近にある季節の植物のお話を聞くことができます。
1月から2月にかけて咲くバイカオウレン
アジサイの見頃は6月から7月上旬
※貴重な山あじさいがたくさん咲いています。
一息ついたらバイカオウレンを植栽している道を通り、アジサイ畑を通って集合場所に戻ります。バイカオウレンの見頃は1月頃なので、春のようにたくさんの花は見られませんが、斜面にひっそりと咲く小さな花に心が躍ります。
冬から春にかけて、バイカオウレン、フクジュソウ、河津桜にシナミ桜と花が咲き始め、5月から咲き始めるスイレンを追いかけるようにアジサイが色づくので、7月上旬頃まではスイレンとアジサイの共演も楽しむことができるとか。
オミナエシの見頃は8月から9月にかけて
県内でも数少ないブルービーが観察できます
絶滅危惧種のヒメノボタンは9月が見頃で、9月上旬には「ヒメノボタンの里めぐり」というイベントも開催されます。
夏にはオミナエシが咲き乱れ、それに誘われたナミルリモンハナバチ(ブルービー)がやってきます。オミナエシが終わる頃、公園の名前に用いられるヒメノボタンが可愛らしい花を咲かせ、9月いっぱい観察できます。
フジバカマに誘われて訪れる旅する蝶・アサギマダラ
秋に入ると3ヘクタールの公園内にリンドウが一面に咲き、同じ頃にフジバカマも開花するので、アサギマダラが飛来します。11月3日には、「リンドウの調べ」というイベントも開催されます。
11月にもなると木々の紅葉が楽しめ、冬に向かってどんどん葉が落ちていきます。草花だけでなく、セキレイやウグイス、オウルリにキジなど、落葉後にまだ残っている木の実を食べに来るとてもかわいらしい野鳥を観察するのも楽しみのひとつです。
植物を見たり知ったりして楽しむだけでなく、「ガイドしてもらって良かった!」と言ってもらえることがとてもうれしいとお話ししてくれた金澤さん。「ただ見て回るだけでなく、私の説明でさらに草花に愛着を持ってもらえたら」とニッコリ。星ヶ丘公園は山野草を中心に植栽された公園で、植物の種子を採取して絶やさないように保全していくことを目的とした公園です。草花を通して、お世話をしながら公園を守り続けてきてくれた人たちの思いにも触れてみてください。
■詳細はこちら
https://doppuri.kochi-tabi.jp/guide/guide_mihara.html
2024年3月現在の情報です。