ジオガイドと巡る! 神秘的で壮大な足摺の自然大満喫ウォーク

  • 土佐清水市
  • 絶景満喫 白山洞門
  • 〜大地と植物・そうだったのかラパキビ〜

土佐清水市の観光名所・足摺岬灯台からほど近く、神秘的でダイナミックな風景を生み出す国内最大級の花崗岩海蝕洞「白山洞門」があります。この白山洞門を中心に、ジオガイドが案内してくれるウォーキングツアーでは、白山洞門の魅力を肌で感じられることはもちろん、周辺の自然や歴史、文化など、地元をよく知るガイドと回るからこそ、一歩さらに踏み込んだ足摺の世界へと私たちを導いてくれます。

 

 

ツアーのスタートは、足摺の海を望む万次郎足湯。眼下に白山洞門が見えるこの場所に集合し、ツアーの説明を聞いていよいよ白山洞門へ向け下っていきます。

 

案内人を務めるのは、土佐清水ジオパーク認定ガイドの富田無亊生さん。足摺岬から車で15分ほどの「松尾」という地区で生まれ育ち、土佐清水市職員として長年勤務していたという根っからの地元人。富田さんの案内は、道中に見える景色や草花の説明だけではなく、地元だからこそ知る足摺の文化や歴史、生活習慣などと紐付けたお話が聞けて、「なんだか地元の人にちょっと近づいたみたい」、そんな得意げな気分にさせてくれます。

 

ジオガイド・富田無亊生さん

 

ツアーコースの遊歩道にひとたび足を踏み入れると、一瞬で澄んだ空気に変わり、神秘的な世界と緑豊かな自然が広がります。癒される予感間違いなし。きれいに舗装された道を富田さんの案内を聞きながら下っていきます。

 

「これはツワブキ。春が食べ頃の植物ですね。足摺半島部の伝統料理で、『ツワブキの押し寿司』というのがあるんです。手間がかかるので、今は作る人はほとんどいないけれど、すごくきれいなお寿司ですよ。あとは、ブリのアラと炊いて食べるのも絶品ですね」

 

海岸沿いの地域ならではの食文化を聞くと、「うわ、それ家で作ってみたい!」と思わせてくれます。その後も高低差のある園路を下って行き…

 

アコウ、ヤマアイ、ムサシアブミ、ヤブツバキ、トベラ、アシズリノジギク…

 

白山洞門へと降りて行く遊歩道

 

「春が食べ頃」と富田さんが説明してくれたツワブキ

 

冬には鮮やかなツバキが咲く

 

少し歩いては立ち止まり、また歩いては立ち止まりと、何度でも繰り返すことができるほど豊富な植物の数々と出会いながら坂を下ること10分。先ほどは上から見ていた高さ17mの洞門が目の前に現れます。その壮大さと打ち寄せる波の音、穴の間から見える船の様子など、間近で大自然を感じられる景色が広がります。白山洞門は、「日本最大級の花崗岩海蝕洞」と言われており、同じ目線まで下りて見ることによって、足摺に打ち寄せるダイナミックな波が生み出した自然の結晶なのだということを感じられます。

 

そんな白山洞門を背に、ぜひ写真を撮ってみてください。洞門は実はハートの形に見えることから、恋愛成就の祈願でも人気のスポット。洞門の前には、スマートフォンを挟んでセルフタイマーで撮影ができるスタンドも設置されているので、周りに人がいなくても撮影ができます。

 

波に削られできた洞門

 

スマートフォンを置いて撮影が可能

 

さらに、富田さんのおすすめポイントは、この白山洞門を囲む「ラパキビ」。主に北欧で多く見られるという花崗岩の名称で、ツアーでは洞門の周りにある石の中から富田さんと一緒にラパキビ花崗岩を探すことができます(持ち帰りは不可)。参加者同士で「これはそうかな?」「これは違うかな?」と話しながらの探索は、子どものようにはしゃいでしまいます。

 

ラパキビ花崗岩

 

その他にも、白山洞門と隣接する「アロウドの浜」には、荒い波で繰り返し削られできたウド(洞穴)がたくさん見られたり、浜の両端と真ん中で転がっている石の大きさが違うことから、どこに波が強く打ち返されているのかを感じることができます。家族で参加すれば、お子さんと一緒に自然の原理について学ぶことができそうです。

 

そんなウォーキングツアーは通年開催ですが、おすすめなのは4月〜11月頃の暖かい季節。この季節には、上記で紹介してきたような植物たちが実をつけ、花をつけ、「波や潮風など、厳しい足摺の環境でも健気に花を咲かせようとする花たちの姿が可愛らしい」と、富田さんも話します。

 

「せっかく足摺まで来たなら、他にもどこかへ寄って行きたい」という方には、富田さんがおすすめスポットを教えてくれます。足摺岬の灯台はもちろん、パワースポットとしても人気の巨石群「唐人駄馬遺跡」や、富田さんの生まれ育った地域・松尾にある樹齢300年を超える「松尾のアコウ」、「青の洞窟(松尾漁港 海老洞)」もイチオシの場所だそうです。

 

足摺の地に詳しいジオガイドとともに行く、白山洞門とラパキビのウォーキングツアーは、見て、聞いて、感じて、知る魅力がいっぱい詰まっています。大自然を体感しに、高知の西の果てまで遊びに来ませんか?

■詳細はこちら
https://doppuri.kochi-tabi.jp/guide/guide_shimizu.html

2024年3月現在の情報です。

index