珍しい草花や非日常の景色に 心癒される天空のガイドツアー

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須崎市街から、国道197号線を西に進むこと90分。標高約1,400m、空が近くに感じられ、澄んだ空気が心地よい四国カルストにたどり着きます。

 

大自然を目の当たりにできる絶景スポット。


カルストとは、石灰岩など水に溶けやすい岩石が雨水や地下水による侵食や風化を受けてできた地形のことです。四国カルストは福岡県の平尾台、山口県の秋吉台と並ぶ「日本三大カルスト」のひとつに数えられています。
 

尾根沿いの高知県と愛媛県をまたぐ県道383号(四国カルスト公園縦断線)は、別名「天空の道」とも呼ばれ、ドライブやツーリングのスポットとしても有名で、週末や連休には県外ナンバーの車やバイクも多く見られます。

 

カルスト台地や空などロケーション抜群。

 

石灰岩が所々に突き出た高原の中、季節によっては放牧された牛がのんびり佇む姿はどこか牧歌的で心癒されます。

 

牧歌的な雰囲気も人気のひとつ。

 

また、同地には高山植物も数多く自生しており、日常生活ではあまり見ることのない珍しい草花に出会えます。

 

高原の明るい草地に生えるムラサキセンブリ。

 

高知県側、四国カルストの東端にあり、同カルストの中で最も高い場所にある天狗の森の麓に広がる天狗高原を中心にしたガイドツアーも行われています。
 

主にガイドを務めるのは、天狗高原にある宿泊施設「星ふるヴィレッジ TENGU」の向かいに建ち、同カルストの自然について学べる「カルストテラス」の館長で、津野町観光ガイド「てっぺん四万十風の会」にも所属している馬場さんです。

 

カルストテラスの館長、馬場さん。天狗高原のガイド歴は10年以上のベテランです。

 

「カルストテラスから四国の半分が見えるんですよ」と馬場さんに誘われ、テラスに出ると、山々がパノラマ状に広がる絶景が…!


「今日は少し白んでいるけど、快晴の日には室戸岬から足摺岬、山の間から太平洋も見えますよ」「条件が合えば眼下に雲海が見えるときもありますよ」とも教えてくれました。
 

ここでご紹介する「天空のオアシス 四国カルストの植物めぐりプラン」は、四国カルスト遊歩道を歩くカルストコースと、森林セラピーロードが楽しめる内容。
 

天狗の森にある「四国カルスト天狗高原自然休養林」は、全国にある森林セラピーの基地の中で最も高いところにあります。遊歩道にはヒノキの木材チップが敷き詰められていて、足腰への負担が少ないのが特徴。入口の木材チップをネットに入れて、道中でチップを撒いて次の人たちが快適に歩けるようにという助け合いの精神もすてきです。

 

森林セラピーロード。整備は最小限に抑え、自然に包まれた原風景の中を歩いていきます。

 

森の中を吹き抜ける風の音や鳥のさえずり、樹木の葉と葉が擦れ合う音など、自然が奏でる音色や森の香りが心をリラックスさせてくれます。

 

夏の高原で見かけるホオアカなどの鳥たちの鳴き声にも心癒やされます。

 

ガイドさんが同行してくれますが、積極的なガイドはしません。あくまでも参加者自身が自然に溶け込み、ただ歩を進めるだけではなく一歩一歩から何かを感じ取っていく…そうして森に自分を委ねることで癒やされ、人と自然の関係の大切さに気づけそうです。


「森林セラピーロードは落葉樹の森にあるので、夏は木陰で涼しく、秋の終わりには葉っぱが落ちて山々や海など周囲の景色が見えるようになります。四季それぞれの魅力があるので、季節を変えて何度も訪れてほしいですね」と馬場さん。セラピーロードは片道1km往復約90分から片道4.5km往復5時間まであるので、スケジュールや体力に合わせてルートを選びましょう。

 

カルストコースは、四国カルスト展望台や見晴台、カルスト地形特有のドリーネ群、羊の群れのようなカレンフェルトを巡ります。切り立った場所にある展望台からは四万十川と仁淀川が流れる山々を一望でき、空を飛んでいるような非日常感が味わえます。すっくとの伸びる堂々した姿が中国、漢の高祖・劉邦の部下・樊噲(はんかい)を彷彿とさせることから名付けられたハンカイソウや、天狗高原の代表的存在のヒメユリ、ササユリなど四季折々の高山植物が見られ、撮影スポットとしても人気です。

 

ヒメユリ。四国カルストの代表的な花で6~8月頃に見られます。

 

ガイド終了後は「カルストテラス」の展示を見て四国カルストの理解を深めたり、併設のカフェスペースで津野町産のお茶やその茶葉を使ったスイーツを味わい、疲れを癒やすのもいいでしょう。

 

「カルストテラス」では四国カルストの歴史や動植物などについて学べます。

 

周辺スポットには、ハート形の滝口から水が流れ、「長沢の滝」や、津野町出身の幕末志士・吉村虎太郎の生家を復元した歴史ガイダンス施設「吉村虎太郎邸」などがあります。

 

高知県指定名所、天然記念物にも認定されている「長沢の滝」。

 

高知市内と約10度の温度差があり、夏は避暑地としても人気の四国カルスト。雄大なロケーションと草花を見て、リフレッシュできるガイドツアーをぜひ体験してください。


■詳細はこちら
https://doppuri.kochi-tabi.jp/guide/guide_tsuno.html
※1週間前までに要予約。

2024年3月現在の情報です

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