仁淀川町 ひょうたん桜公園歩き
- 名物の桜や渓谷
- 牧野博士ゆかりの地まで
- 仁淀川町をどっぷりと満喫
高知市内から車で約1時間。牧野富太郎博士の出身地・佐川町から愛媛県方面に向けて車で約30分の仁淀川町。
愛媛県と高知県の中間、“仁淀ブルー”で全国的にも知られる仁淀川の上流域でもあり、豊かな自然に囲まれています。2023年には越知道路短縮トンネルによってアクセスしやすくなり、県内外問わず多くの人が訪れています。
同町のシンボル的存在でもあるひょうたん桜は、樹齢500年以上と言われ、樹高21m、根本廻り6mという立派な姿で、高知県の天然記念物にも指定されているエドヒガンの古木です。
ひょうたん桜と菜の花のコラボレーションも素敵。
開花時期には多くの観光客でにぎわいます。
「ひょうたん桜公園歩き」では、ガイドさんの案内で同公園を巡ります。
「仁淀川町の観光を考える会」のメンバーがご案内。
標高約360mの山を整備した公園は、空が近くに感じられ、周囲の山並みや緑がパノラマ状に広がる絶景スポットです。
雄大な自然が目の前に広がります。
斜面に立つ一本桜、ひょうたん桜の所では「正式な学名はエドビガンですが、横から見ると花の下部が球状に膨らんでいる姿がひょうたんのように見えるところから、ひょうたん桜という愛称で親しまれているんですね」とガイドさん。
また、「ひょうたん桜はこの地を治めた大崎玄蕃が植えたと言われていますが、この大崎玄蕃は戦国武将・武田信玄の息子で織田信長に敗れた後、秘かにこの地まで落ち延びた武田勝頼という説もあるんですね。当時の戦国武将は桜の樹皮や花、種を生薬として常備していたという話もあり、信長の追撃を逃れた勝頼が持参していた桜の種を植えたのかもしれませんね」など、歴史好きならずともロマンを感じさせる話も聞かせてくれました。余談ですが、武田勝頼と縁があると思われる鳴玉神社や大崎八幡宮を巡るガイドツアーもあるので、興味がある人はそちらもどうぞ。
さて、「ひょうたん桜公園」には2008年にスペースシャトル「エンデバー」を通じて、約8ヵ月半もの間、国際宇宙ステーションで過ごした種子を植樹した宇宙ひょうたん桜もあり、春の開花時期にはひょうたん桜と宇宙桜、そして菜の花が楽しめます。「宇宙桜は他の桜に比べて花弁の枚数が多いんですよ」とガイドさん。
ツアーは約30分で、解散した後はコースを廻る中で見つけた撮影スポットで桜の写真や景色を撮ったり、眺望や散策を楽しんだりするのもよいでしょう。また仁淀ブルーが近くに感じられ、渓谷美も楽しめる安居渓谷や中津渓谷に行ってみてはどうでしょうか? 両渓谷をガイドさんが案内するツアーもそれぞれあるので、合わせて申し込むのもオススメです。
中津渓谷ではヤマシャクヤクなども見られます。
仁淀ブルーが間近に見られると人気の中津渓谷。
2023年には新しく「牧野が発見したヤマトグサの花と牧野を語るツアー」もスタート!仁淀川の上流部、中津川源流の地でもある名野川で牧野博士が発見し、日本において日本人が初めて日本の植物の学名を発表した「ヤマトグサ」。その発見地を中心に巡るツアーです。
牧野博士がヤマトグサを発見したことを記念した碑。
「ここに小さいけどヤマトグサがありますよ」とガイドさんが教えてくれました。
ヤマトグサ発見地は中津渓谷からさらに上へ上へと進んだ標高約850mの場所にあります。同年に作られた記念碑の近くにあるエリアでは、今は数少なくなりましたがヤマトグサが自生しています。
「仁淀川町での牧野博士の新種としての標本42種のうち、名野川で見つけた新種は23種あり、牧野博士は、『名野川は横倉山の次に面白かった』という言葉を残しています」をはじめ、中津渓谷でのアメゴ釣りなど、ガイドさんによる青年時代の牧野博士の交遊録や同地でのエピソードなどを聞きつつ散策。高知市内と比べ、温度が約5度低いので、長袖長ズボンでの参加がいいかもしれません。
記念碑から上へ森林を登り抜けると、吾川スカイパークに出ます。パラグライダーで人気の地だけあって、見晴らしは抜群! 心地よい風を体に感じながら中津渓谷周辺の山並みを眺めたり、青空の下、澄んだ空気を味わいながらひと息つくのも贅沢なひと時です。
林の中を歩くので、運動しやすい靴や服装で臨みましょう。
吾川スカイパークの頂上付近。眺め抜群です。
このコースでは、同地区にある「山村自然楽校 しもなの郷」での昼食、同施設の前にあり仁淀川町の水でクラフトビールを醸造している「BLUE BREW」にも立ち寄り、自家製ビールやソフトドリンクも味わえます。(BLUE BREWでの飲食は別料金)
四季それぞれの魅力溢れる自然に触れられる仁淀川町で日常を忘れて、のんびり時間を満喫しましょう。
■詳細はこちら
https://doppuri.kochi-tabi.jp/guide/guide_niyodogawa.html
2024年3月現在の情報です